肩甲骨はがし
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肩甲骨はがしとは?
肩甲骨に付着する筋肉は、肩を上げたり、外に広げたりなど肩を動かす全部の動作に関わってきます。
肩甲骨の上の方には、前鋸筋や肩甲挙筋、僧帽筋など世間一般でいう肩こりと呼ばれやすい筋肉が付着しており、肩甲骨を引き上げたりする働きがあります。
内側には、大菱形筋や小菱形筋という筋肉が付着していて、肩甲骨を内側の上の方に引き上げます。
対して外側には、大円筋と小円筋という筋肉が付着しており、肩を内や外に捻る働きがあります。
他には、肩を外側にあげる動きのある棘上筋や筋肉の前後によって内側に閉じたり、捻ったりする筋肉の棘下筋、肩関節全ての動きに関わる三角筋など様々な筋肉が肩甲骨に付着しています。
その筋肉が何らかの原因で硬くなってしまったのを、緩めていくというのが肩甲骨はがしになります。 -
肩甲骨まわりが固くなる原因とリスク
肩甲骨が硬くなるリスクが一番高いのは、姿勢の悪さです。
特にデスクワークの方や学生は、長時間椅子に座っていなければならないことが多く、次第に背中が丸くなってきます。
背中が丸くなると、肩が身体の内側に入ってしまう内包肩という状態になり、それにつられて肩甲骨が外に引っ張られてしまいます。
肩甲骨が外に引っ張られるということは、肩甲骨に付着している筋肉も一緒に引っ張られてしまうので、常に肩甲骨周りの筋肉が張っている状態になります。
肩甲骨の筋肉が張っている状態のままにしていると、肩や肩甲骨に負担が積み重なり、張っている筋肉に対してさらに硬さを生み出し、それが肩甲骨をガッチリと固めて動かないようになってしまいます。 -
肩甲骨はがしをするメリットとは?
肩甲骨はがしを行うことによって、固くなってしまった肩甲骨や首肩周りの筋肉を緩めることができ、多くの方にお悩みとしてある肩こりや頭痛、目の疲れ、不眠などの症状が改善されるようになります。
また、肩甲骨周りの硬さを取り肩甲骨の位置を元に戻してあげることで、肩甲骨がちゃんと動かせるようになり、それが肩関節の可動機が向上につながり、野球やテニスなどの腕や肩をよく使うスポーツされている方にとっては、スポーツパフォーマンスの向上にも繋がっていきます。
また、肩甲骨には「褐色脂肪細胞」という代謝を良くしてくれる細胞がついているのですが、肩甲骨はがしを行うことで、褐色脂肪細胞の働きが活性化され、痩身などの美容効果にも効果があります。
自分でできる肩甲骨はがし
ご自身でできる肩甲骨はがしとして、肩周りのストレッチがあります。
簡単なもので、自分の肩に手の当てて、その状態のまま肘をぐるぐる回す方法と腰に両手の甲を当て、肘同士を背中でくっつけるように動かす方法があります。
コツとして、肩甲骨を大きく動かすイメージでやると肩甲骨がしっかりと動いてくれるので、ただ肘をぐるぐる回したり、くっつけようとするよりも効果が出やすくなります。
これは、どこでも出来る簡単なものになるので、仕事で少し疲れたなと思った時や休み時間などにやってみてください。
ご自宅でゆっくりやりたい方は、タオルを使ったものをお勧めします。
まずタオルの端をつかみ、肘がピンと張るまであげていきます。
その状態で体を横に倒したり、タオルを頭の後ろにくるように下げていきます。
このストレッチは、肘を伸ばしたまま行うことがポイントなので、そこ部分を意識して行いましょう。
当院の肩甲骨はがしとは?
当院では、肩周りのお悩みを解決するために多くの方が肩甲骨はがしを受けていらっしゃいます。
特に、スポーツをやっていて肩周りに負担が多い方、デスクワークでずっと座っていることが多い方、元々の姿勢を悪さから肩に負担をかけ続けていて、マッサージだけでは症状が改善されなくなってしまった方が多く受けていらっしゃいます。
当院では、患者様1人1人の生活背景やお身体の使い方の癖などをしっかりと診させていただき、その患者様の負担となっているであろう肩甲骨周りの筋肉を特定し、その部分を重点的に緩めていきます。
そうすることで、患者様が悩まれていた肩こりや頭痛、目の疲れ、体のだるさなどの症状を早急に改善することができ、快適な日常生活を過ごしていただけるようになります。